現代版「ええじゃないか」の中で私たちがすべき重点コロナ対策は? 

街中には今も多くの人が・・・

 自分史動画は「人生を終える前の準備」よりも「むしろ今後の人生をいっそう充実させるため」に作っていただきたいと考えてます。
 いつまでもお元気でいていただくために、ワクチンを接種しても引き続きコロナ対策は大事です。

 コロナ感染者がこれだけ増加し続け医療崩壊が起きている中でも都心に出ている人がたくさんいるという状況は、世直しを求めて勝手に踊り歩く『現代版「ええじゃないか」』のようにも見えます。
そして、そうした状況を見かねてか、強制力で抑え込むべきと「ロックダウン」を求める人が増えています。

 集団の力や協調・協力を得意としている日本人が政治や行政の言うことを聞かなくなった状況というのは異常なことだと思いますし、個人の権利や自由の制限に対してはずっと拒否し続けてきた私たちがそれを求めるというのも異常な状況です。
もちろん、入院すべき人が満床で入院できないという状況も、まるで戦場と同じ異常事態です。

 もっと根源的な問題は、本当に効果的な感染防止対策とは何かがまだ確立しておらず、一体どこから感染するのかも定かでなく、不安ばかりが増大している異常さです。
こういう状況だと、私たちはあれもこれも気になって過度な対応をするか、もしくはそれに疲れたり諦めてしまったりして本当に必要な対策に集中できなくなるおそれがあります。

 昨年の初めから現在までの間に新たな知見が得られてきた部分もありますが、それらとともに古い情報が混在していたり、過度な対応も残っているように思います。

 例えば、昨年初め頃は「新型コロナウイルスは風邪と同じコロナタイプなので接触感染か飛沫感染(感染者のくしゃみが直接かかる等)しかせず、空気感染はしない」と言われていて、ドアノブなど人が触るものをアルコール消毒することに皆の目が行きました。
今でもホテルの廊下の壁を拭き取り消毒している姿をTVで見ることがあります。
しかしその後、微細エアロゾルによる空気感染が起こることが分かり、最近は「むしろ空気感染こそが主な感染経路」と指摘する研究結果などが出てきています。

 その指摘によると、店舗でお金に触るレジ係の方が特に感染する訳ではないことが示す通り、ものを媒介した接触感染はそれほど危険ではないと言います。
それと同時に、手にはいつでもどこからでも、いくらかのコロナウイルスが付着しているものと理解して、手洗いかアルコール消毒を忘れずにすることが重要とのこと。
ウイルスが皮膚から直接浸透することはないので、ウイルスが付着した手で食事したときが危険なのだという指摘です。

 こういう言い方ならよく分かるし、どこをどれだけ拭いたらいいのかと途方に暮れることもなく、合理的ですね。
「マスクを外すときに表側を触らないよう、つるの部分だけを持って慎重に・・・」とか、「服の除菌スプレーを玄関先でシュッシュッ・・・」とか、そういったことにいちいち神経を使わなくてもいいのなら気分的にラクですし、余計なお金を使わなくて済むこともあるでしょう。

 そしてもっとも感染を引き起こしているのは空気感染だそうで、室内の換気や空気清浄がとくに大事、屋外であってもマスクを外した人が大勢集まっていると危険、マスクはウレタンや布でなく不織布製、うがいもしたほうがいい、ということだそうです。
一方、外を歩くとき近くに人がいなければマスクは無駄だとか、感染防止のために手袋をはめる必要はないとか、過度な対応についても指摘しています。
コロナで亡くなった方を密閉する納体袋の使用を厚労省が定めていますが、全面黒色で最後に顔も見られないことが
あるそうです。この納体袋はエボラ出血熱対応をもとにした対策で、コロナに対してはやりすぎだとか。

 また、飲食店のアクリル板パーテーションは主に飛沫感染の防止策ですが、空気感染の側面で見ると室内の換気が妨げられ空気が滞留してしまうので、かえって感染の温床になるおそれがあると
お店がパーテーションを立てたことで安心し、大人数のお客さんを入れるのは危険だと指摘しています。
空気の循環が悪くなるというのはそのとおりだと思いますが、もし逆効果になっているとすれば、パーテーションは外して換気設備や空気清浄機を増強したり、お客さん同士の距離を空けるため入店人数を制限する、といった対応に切り替えることが必要になります。

 こういう指摘はまだ検証しきれていない部分もあると思いますし、常識にまではなっていませんが、国や都道府県に対しては、新しい知見を早く評価して古い情報をアップデートし、重要な情報をメリハリつけて国民に周知していただくことをお願いしたいと思います。

 私たちが、あれもこれも気になるのに手洗いせず食事するというようなことにならず、効果的な対策を外さずに行えるよう、そしてこの異常な状況が早期に収まることを願っています。