フィンランドが教えてくれること New

フィンランドが教えてくれること

 自分史ムービーはご自身が生きた証しを残すとともに、子どもや孫とそれに続く子孫に大切なことを伝える道具でもあります。家庭の中のことに限らず社会のさまざまなことについても、子どもたちには良い未来を残してあげたいですよね。
私たちが選択するものごとは、いまの時代だけでなくその後に続く子どもたちの未来に影響することもありますので、そのことを気にかけながら生きていきたいものです。


 フィンランドのマリン首相が岸田首相と首脳会談を行ったというニュースが流れたのは5月11日でした。遠方にもかかわらず、わざわざ日本だけを訪問したと聞いて少し興味を持ったのですが、なんとその翌日にはNATO加盟を申請する方向との声明が出され、15日にも正式発表されると報道されて驚きました。スウェーデンも同じ日に発表するそうですね。

 フィンランドはロシアと長い国境で接しているため長年苦しんできたということはニュースで言っていましたが、それ以上フィンランドのことはあまり知らなかったので、少し調べてみました。

 現在フィンランドの国土になっている地域は12~14世紀にかけてスウェーデンが統治していきますが、18世紀の戦争でロシアに侵略され、その支配下となります。その後1917年のロシア革命の混乱期にフィンランドは独立を宣言するものの、1939年にソ連の侵略で戦争が起こり、国土の10分の1を奪われてしまいます。
 1941年第二次世界大戦がはじまり、またソ連の侵略を受けてナチスドイツとともに戦います。しかしソ連に大打撃を与えることができ、ドイツが降伏する前の1944年9月にロシアと休戦協定を結んで一足早く戦争から離脱します。
これによりバルト三国のようにソ連へ併合されたり他の東欧諸国のようにソ連の衛星国となることもなく、独立を維持し自由と民主主義を守ります。
 しかしソ連の圧力はその後も続いたため、長い国境を接するフィンランドとしてはソ連を刺激しないという選択で西側とは距離を置いていましたが、ソ連崩壊後の1994年にEUへ加盟し、さらに2014年のクリミア紛争以降は軍事的中立を維持しつつも西側へ急接近していました。
 2年前の世論調査ではNATO加盟を支持する国民は20%程度でしたが、ウクライナ侵略でのロシアによる数々の所業を目の当たりにした結果、5月9日の世論調査では加盟支持が76%にのぼりました。

 NATO加盟を申請すればロシアが黙っていないことは当然予想されていたことで、実際、申請の意思が伝えられた12日当日には早くもロシアが報復措置を取るだろうと警告しています。
フィンランド国民の勇気はすごいですが、歴史的に何度もロシア/ソ連から侵略を繰り返されてきた経験から、今回は独立と自由を守るために危険をおかしてもこれが最良の選択だと、多くの国民が判断した結果です。そのことに敬意を払いたいです。

 マリン首相の来日は、加盟へ向けて動き出す直前のタイミングで極東の日本にも関係強化を求めるためだったと分かります。
今後ロシアがどう出てくるかが心配されますが、加盟を果たすまで無事に推移していくことを祈りたいと思います。

 マリン首相はNHKのインタビューで「国内政治も5つの政党が連立内閣で協力している。国防もそれと同じで、他国との協力が必要」という趣旨の発言をしていました。ある日突然侵略してくる大国(しかも核兵器を持っている国)に一国だけで対抗するのは困難ですので、独立や自由を守るためには友好国と団結していくことが不可欠だという判断でしょう。一方的に助けてもらうという訳にはいきませんので、自らも他の参加国のために一定の責任や義務を負うことになります。
この判断がフィンランドの子どもたちの未来にとって最良の選択であることを願っています。


 ロシアを挟んだ東と西の端にそれぞれ立地している両国ですが、こうしたフィンランド国民の考え方は日本も参考になると思いました。

 

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