2025大阪・関西万博は「あの夢をもう一度」となるのか

前回のタコヤキに続いてまた関西の話題で申し訳ありません。このままでは当舎は関西で自分史動画・終活の動画制作を行っているように見えてしまいそうですが、実際には神奈川が拠点です。
もちろん関西をはじめ全国へ参ります。交通費等が発生しますがZoomなどリモートで打ち合わせができて作品の試写をファイル送付でご覧いただける場合は費用もその分抑えられますので、ぜひご相談ください。
さて、2025大阪・関西万博ですが、特に関東で暮らしていると日常では全然話題になりませんね。
開催まで1000日に迫り、公式キャラクターの愛称も「ミャクミャク」に決まったとのこと。
このキャラクターの選考過程は非公開だそうですが、他の候補作はどれも高度なデザイン性で素晴らしかったのになぜこれに決まったのか疑問ですし、これを見ただけで早くも失敗の予感がします。目玉がついている時点で不気味なのにそれが5個もあり、私には妖怪にしか見えません(笑)。
今回の開催は、EXPO'70大阪万博に行っていない方や関西以外の方には理解できないかも知れませんが、関西、特に大阪の人にとってEXPO'70のレガシーは超巨大です。吹田市はマンホールのデザインにも太陽の塔を使うくらいです(笑)。ですので、私には「あの夢をもう一度」という思いを持つ人がいることはじゅうぶん想像できます。
しかしながら、あのインパクトはあの時でしか起こらなかったものであり、それに匹敵するものを今回用意するのは難しいですね。
1970年当時、私は子どもでしたが、日帰りで行ける近さもあって何度か行きました。
アメリカ館の月の石やアポロ宇宙船、電電公社館の無線による電話機、各国のパビリオンでの民族文化や食べ物など、どれもこれも珍しくて、当時はそこでしか味わえない感動が山ほどありました。
科学技術が急速に発展していて、外国へ旅行する人も少なかった頃で、日本経済も高度成長中で、未来への夢や希望が満ち溢れていた時代でした。
会場周辺には千里ニュータウンの開発で新たな街ができましたし、万博に合わせて鉄道や道路などのインフラも現在につながる大規模な開発が行われました。あの当時関西では、万博を境に世の中が一変していくのを目の当たりにしたのです。
今は全くそんな時代ではないので、EXPO'70でやったことを小規模で焼き直してもインパクトはないですよね。
現在はいわば「この嫌な世の中の諸問題をどうやって解決していくかの時代」ですので、その視点でさまざまな角度から未来に希望を持つことができて、強い印象を与えてくれる内容かどうかではないかと思うのです。
テーマは『いのち輝く未来社会のデザイン』だそうですので、「どうやって輝かせようというのか」という具体的なところが重要です。内容が具体的でなければ、このテーマは口先だけの掛け声に過ぎなくなります。
それはすごく難しいことですが、開催する以上はそのことに期待するほかないと思っています。
今でさえ疑問の声がかなりあるのに、盛り上がらず失敗で終われば本当に何を言われるか分かりません。
今回の想定来場者数は2820万人。EXPO'70の実績は歴代二位の6400万人でしたので、数では勝てないわけですから内容で評価してもらうほかなく、ハードルは高いです。