終活動画のネタ(21)階段の手すりをDIYで交換する
終活世代の日常生活の楽しみに関する情報をお届けするとともに、実際にやっておられる方は終活動画を制作するときに入れるネタのひとつとしていかがでしょうかというご提案でもある「終活動画のネタ」シリーズ。
第21回は、階段の手すり交換をパーツだけ購入して自分で施工するという話です。
DIYで行う場合に気になることを洗い出し
日常生活の中で人生を楽しむ方法のひとつに日曜大工(DIY)がありますね。
今回は、古くなった階段の手すりを工事業者さんに頼まずにDIYで交換してみた話をご紹介します。
屋外にある階段の手すりが日焼けや雨風でかなり汚くなっていました。
見たところ、手すりは大まかにいえば手で触る棒の部分(笠木)と、支柱、それらをつなぐための金具(ブラケット)で構成されています。
支柱とブラケットは劣化しておらずきれいなので、笠木を同じ品物の新品に付け替えるだけの簡単な工事です。
家のエクステリアですので通常は工事業者さんに頼んで全部任せるところですが、部品が手に入れば自分で安く付け替えられると思ってやってみました。
DIYで行う場合に気になることをあげてみると以下の4つがありました。
これらが問題なくできることを確認したうえで実行となります。
①自分一人で安全に作業できるか。
②既存品と同じ品物を特定できるか。
③工事なしで部品だけ購入できるか。
④既存品を粗大ゴミに出せるか。
問題なく実施できることの確認と部品購入・DIY施工
まず①については、ネジで止める程度の簡単な作業で、危険もなく一人でできると思いました。
次に④の粗大ゴミに出せるかどうかですが、家庭ゴミでなく産業廃棄物だとみなされたら引き取ってもらえず、取替工事を業者さんに依頼して持ち帰ってもらうことになります。
また、地域によって粗大ゴミの上限サイズなどもいろいろですので、上限を超えている場合はそのまま出すことはできません。
電話で行政に問い合わせたところ、問題なく出せるとのこと。
料金は数百円とのことで、安くて助かります。
その次に②の品番特定です。
既存品のメーカーも商品名も分からなかったので、ネットでいろんなメーカーの手すりを見てみました。
笠木や支柱はあまり特徴が無いので、判別できません。
しかしブラケットの形には特徴があるので、これを頼りに探してみたところ、おそらく「リクシル UD手すり」であろうと思いました。
そこでリクシルのエクステリア総合カタログをWEBサイトで探して見てみました。
こういう建材関係のカタログは数百ページもある分厚いもので、そこから目当てのものを探し出すのは面倒なんですよね。
UD手すりを見つけて詳しく確認してみると、各パーツの寸法なども載っていて、既存品と同じものが見つかりました。
また、笠木部分は数本を別売の連結部品でつないであり、両端には別売のエンドキャップを使用していることも分かりました。
購入すべき部品は笠木、連結部品、エンドキャップと特定できましたので、品番と定価を書き留めておきます。
笠木は長さに注意が必要でした。
というのは、既存品の笠木は2.4mのものと1.2mのものを組み合わせて使っているようですが、2.4mという長尺物は運送で問題になることがあります。
例えばヤマト宅急便では、三辺の寸法の合計が2mのものまでしか扱ってもらえません。
佐川急便は2.4m程度は扱えるようですが、そのぶん送料が高くなります。
購入先の配送方法次第では送料がかなり変わりそうなので、ここは2.4mの代わりに1.2mを2本つなぐことにしました。
次は③の購入先さがしです。
調べてみると、残念なことにリクシル社は個人に直接販売していないことが分かりました。
そこで通販ルートで購入できないかと「リクシル UD手すり」を検索したところ、他の手すりは載っていてもお目当てのUD手すりはヒットしません。
amazon、楽天、Yahoo!ショッピング等の総合サイトだけでなく建材関係の通販サイトでも、この品物は載っていませんでした。
「やはり個人ではなく工事業者さんでないと入手できないのかな・・・」と思いつつ、もう一度通販サイトを念入りに調べ直してみました。
すると、取扱商品にUD手すりは載っていないものの、「掲載していない商品でも、お問い合わせください」の旨が書いてあるサイトがいくつかありました。
なるほど、リクシルと取引があれば、他の品物でも仕入れてもらえるかも知れないですね。
そこで2つのサイトに品番・数量を連絡して入手可能かどうか問い合わせたところ、どちらのサイトも手配できるとのこと。
見積書をもらって比較したら片方のサイトの値引き率が高くて、送料込みで約1万円という金額でした。
これは安い。もし普通に工事業者さんへ頼んだら、まずいったん現場調査に来てもらい、品物の特定、発注・取り寄せ、既存品の取り外し、新品の取り付け、廃棄品の引き取りとなりますので、何万円かは確実にかかるところだと思います。
もう一方のサイトは値引き率が低く、遠方の会社でもあり送料も高かったので、迷わず安いほうのサイトへ発注しました。
代金を先払いで振り込むと、3日後に配達されました。
配達に来たトラックは平ボディの4トンクラスで、荷台にいろんな建材をたくさん積んでいます。
明らかに宅配業者さんではなくて、どうやら建材を工事現場へ納品して回る専門運送会社さんのようです。
これなら2.4mの笠木を購入しても何も問題なかったですね。
届いた品物が既存品と同一であることと、他に必要な部品もないことを最終確認して、ひと安心しました。
ここまで来れば、あとは施工です。
既存品を取り外します。
ブラケットと笠木を止めているのは十字穴付の六角ボルトです。ドライバーでは堅くて回せなかったのでスパナで緩めました。
購入した各部品をドライバーで組み立て、スパナでブラケットに取り付けて作業完了です。
手すりが新しくなって、また日曜大工でできたので、とてもすがすがしい気分です(笑)。
今回は特殊な工具や専門技術・工事資格が必要なく、高所作業など危険もなく、数人掛かりでないとできない工事でもなかったので、DIYで安く済ませることができました。
あくまでも全てが自己責任となりますが、これができたということは、他にもDIYで交換できるものがあるかも知れません。
やっていて楽しく、また貴重な経験でした。
何かのご参考になれば幸いです。
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吉川 友清
一分一厘舎代表。
映像作家、終活ライフケアプランナー・防災士・援農ボランティア。
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制作・撮影・編集ほか、事業全般を担当している。