当舎の料金設定について 

当舎の料金設定についての追加詳細説明

 自分史動画・終活の動画の制作をご利用いただいたお客様から「数社を比較検討したけど当舎が一番安かった。安いのはとても助かるが、どうして安いのか?」というご質問をいただいて、ご説明したことがあります。

 他社様の料金については詳しく存じ上げませんが、お手持ちの写真を使用するだけでなく実際にお客様を撮影するプランとしては、当舎はおそらく比較的安いほうに入っているかと推測しております。
ただ、当舎は他社様と安値を競い合ったり、低価格を前面に出して営業しておりません。

 今回は当舎がどのように考えて料金を設定しているのかや、価格を抑えるためにコストダウンや省力化を行っているのかどうか等について、率直にご説明させていただきたいと思います。

1.どのように考えて料金設定しているか

 率直に申し上げますと、お客様目線で考えました結果、この料金にしております。

 一般的に会社を立ち上げたり個人で起業する際には「お金を稼ぎたい」「そのために何の商売をするか」という順番で考えたり、自分が得たい収入を確保できるように価格設定することが普通だと思います。
しかし、映像制作サービスでそれを行いますと、短期間でどんどん完成できるほど簡単な作業ではないため作品1本当たりの料金はかなりの高額になりかねず、それを個人のお客様が負担するのは難しくなりがちです。

 当舎は「話題の終活ビジネスで儲けたい」「得意の映像制作ノウハウを活かして稼ぎたい」というような金銭的動機ではなく、「自分史動画・終活の動画を多くの方に作っていただきたい」というところからこの事業をスタートしています。

 料金面で断念してしまわれると大変心苦しいですから、できるだけそうならないようにという思いで料金を設定しています。
それは撮影・編集・営業・事務等の全てを一括して行っているから可能なことでもあります。

 各プランを個別に見ていきますと、まずスマートプランについてですが、これは撮影をご自宅やその周辺で1日行い8~10分程度の動画にまとめるという内容です。
尺が短いことを初めは気にされる方もおられますが、実際にはこの上映時間でも意外にたくさんの内容が入ります。
大事な部分を選りすぐりコンパクトにまとめてテンポ良く見せていきますので動画を見ている人が途中で飽きにくいという良さがあり、一方、見ごたえ感も工夫によって出すことは可能です。
ですので、
動画は長ければ長いほど良いとは限りません。長尺でなくて良いので簡潔に作ってほしいというお客様にマッチした「スマート」なプランです。
このプランの料金は今のところ5万円未満の水準にしていますが、それは私自身が利用者の立場なら、この水準のプランも必要と考えた結果です。理由はそれだけです。

 標準プランは、撮影を2日間行い13~15分程度にまとめるという十分に充実した内容ですので、インタビュー以外にもたくさんのシーンを入れることができます。
このプランを「標準」としているのは、この充実度をぜひご提供したいという思いからです。

標準プランの料金は、現時点ではお客様目線で10万円を切る水準に抑えたいと考えております。

 ロングプランは、撮影を3日間行い18~20分程度にまとめるという当舎で最も充実したプランで、インタビュー以外のシーンも、例えば1日密着取材して丹念に撮影することも可能ですし、構成をご相談しながらさまざまなアイデアを入れられる余地があります。
このロングプランの料金はもっと高額に設定するという考え方もあるかも知れませんが、当舎としましては他のプランの価格差をそのまま適用して現在は15万円未満としてバランスをとっております。

 各プランをこれらの水準でご提供しているのは、一人でも多くの方に自分史動画・終活の動画を作っていただき、ご自身の今のお姿やお人柄、人生の歩みを生きた証として映像で記録し喜んでいただきたいという願いと、自分史動画・終活の動画をさらに普及させたいという思いがあるからです。

 「今でしか残せない映像」というものが存在しますし、写真では伝えられない大切な情報や、それらを伝える力が動画にはあります。
料金面で制作をあきらめてしまわれることなく、多くの方にご利用いただけましたら幸いです。

2.コストダウンや省力化は行っているのか

 さきほど述べましたとおり、当舎は撮影・編集・営業・事務等を一括して行っています。
もともとは料金を抑えることが目的ではなく、すべてのことに責任をもって対応したいと考えたからでした。
お客様と接する何度かの機会すべてに関わることによって、ちょっとした気づきも含めてお客様への理解を漏らすことなく深められるとともに、全工程がストレスなくシームレスに進められる
という利点を感じています。

 私の出発点はビデオカメラマンではありませんので、撮影技術については比較的あとから身につけたものです。
素人の方が専門知識なく撮影してもうまく撮れませんが、逆に「超絶技巧」のようにものすごく高度な技術でもありませんので、プロカメラマンや映画監督などの指導を受けて基礎から学び実務経験を積めば、何十年もの撮影キャリアがなくても十分な技術は身に着くものです。
TV局でも新卒入社後にカメラの使い方を教わった若手社員が撮影しています。

 全部のことが一括してできなければ、撮影にしろ編集にしろスタッフを雇うか外注することになります。
関わる人が多ければ多いほど、人件費や外注費のコストが増大します。
とくに外注先がTV番組や企業PR、広告など高額制作予算のコンテンツを制作している所ですと、その水準に引きずられた外注費が必要となり、それがお客様への料金に上乗せされてしまいます。

 当舎はその点で、制作会社様などと比べて少ないコストで運営できていると思います。
映像のクオリティのほうは、ぜひ打ち合わせの際に当舎のサンプル映像をご覧いただいてご判断ください。

 それ以外ではコストダウンや省力化は行っておりません。
例えば薄利多売式に「短時間で制作して多くの件数をこなし、高回転で操業する」というようなことは行って
おりません。

 例えばインタビュー撮影の際に、可能な限りマルチカム撮影(2カメ)を行い、録音は通常ガンマイク(棒状のマイク)とラベリアマイク(ピンマイク)を使用し、必要なときはボイスレコーダーも使います。
照明は自然光を最大限利用していますが、必要なときは照明機材を使用します。

撮影後は映像素材を見てラッシュノート(素材毎の撮影内容を書き出した一覧表)を作成し、お話しいただいた内容(ダイアログ)は全て文字起こしを行っています。
文字起こしは1日撮影したインタビュー素材で作業に数日かかり、A4版用紙10枚以上、18,000字以上になることもあります。

次に動画の構成を考えて編集構成表(字コンテ)を作成します。編集の設計図のようなものです。
お客様のお一人お一人が歩んで来られた人生もお話しされる内容も異なりますので、判で押したように他の作品と同じ構成を使い回して省力化することはできませんし、テンプレートのようなものは持っておりません。

 構成ができたら、ようやく編集ソフトを使って編集作業となります。
編集作業については、お客様がよく「不要な映像をカットして1本につなげば完成するんでしょ?」と仰いますが、それは編集作業の中のごく一部分で、時間的には作業全体の1割程度です。
それ以外に編集ソフトを使ったさまざまな作業があります。

編集した動画の試写は仮編集段階と最終確認の2回設けています。それぞれで修正・削除・追加のご指示があれば修正作業を行います。
完成動画の納品用ディスクとトールケースは、その都度デザインを考えて装丁しています。

 もし「手抜きして手早く完成させ、制作本数を増やそう」と思えば省略してしまう作業は上記の中にいろいろありますが、質の低下につながりますので、これらは必要な作業として実施しております。

 仮に運動会やウェディングの記録動画でしたら、現場で行われているシーンを順次撮影して、基本的には時間順で編集できますし、各シーンの会話も「しゃべりっぱなし」ではないのでそれほど多くなく、編集作業は比較的行いやすいです。
それらと比べて
自分史ビデオ・終活動画は、インタビューの膨大なお話の内容をいったん整理し構成を組み立ててから編集していくので、さらに手間がかかりますし、座ってお話しされているシーンが多く画面の動きが少ないため、見る人が途中で退屈しないように工夫することも必要になります。

 このように動画制作は時間と労力がかかる作業です。
専用機材のほか、たくさんの専門知識・専門技術と、センスも少々求められます。
会社組織であれば、事務所経費や人件費ほか各種の管理コストを賄ったうえで利益を出していかなければなりません。

ですので、企業や官公庁向け映像制作では簡単な制作内容でもひと声数十万円、大きなプロジェクトだと数百万円という金額になりますので、個人のお客様向けの価格水準も一般論としてそれに引っ張られるように高くなりがちです。

 これでは自分史動画・終活の動画をご利用される方がごく一部の方に限られてしまいます。
当舎は創業当初よりそうならないことを願いながら活動しています。

3.何を基準に依頼先を選ぶか

 他の人のサンプル動画を見たとしても、ご自身とは別の人、別の人生ですので、ご自身の自分史動画の構成や展開とは異なるものになります。
それと同時に、
同じお客様を誰が撮影して誰が編集するかによっても、違う動画になります。
撮影のしかたも編集のしかたも無限にバリエーションがありますので、人の数だけ違う作品ができあがります。
ですので、その者が持っている技術力のほか、何を大事にしているのか、どんな動画を制作したいのかという部分も重要になる
と思います。

 もし自分史動画・終活の動画の制作をどこへ依頼するかでお悩みの際は「担当する者がどんな人物か」をあらかじめ把握されることをお勧めします。
当舎の場合は全ての作業を一括して行っていますので、分業している所よりも分かりやすいです。
「この担当者なら信用できる」と思っていただけるかどうかだと、当舎は考えております。

 私は会社組織での勤務経験もたくさんありますので、逆に小規模でなければできない良さも理解しています。
当舎はその良さを活かして活動しております。
制作時期は多少お待ちいただくことがありますが、ご相談しながら順次制作してまいります。

 いかがでしょうか。何かご不明な点などがございましたら、ぜひお問い合わせください。