終活世代の言葉のスパイス(14)「自分で薪を割れ、二重に温まる」
終活世代の言葉のスパイス 第14回です。
終活を始める年令に決まりはありませんが、定年後から80歳過ぎくらいまでのお歳をあえて終活世代と呼ぶなら、その皆さまの暮らしの中でひとつのスパイスになるような言葉を見つけてご紹介してまいります。
「終活世代の言葉のスパイス」第14回の言葉
自分で薪を割れ、二重に温まる
Chop your own wood, and it will warm you twice.(ヘンリー・フォード)
自分でトライすればいいこともあると思いたい
お金で買えば楽に手に入るものでも自分自身でどうにかすれば出費が抑えられますし、お金のことに限らず苦労した分だけ楽しい思いを味わえることもあります。
自分ではなかなか手に負えないことも多いですが、できそうなことにはトライしてみる価値がありますよね。
今回はそういうお話です。
ヘンリー・フォード(1863-1947)は米国の自動車王、フォード・モーターの創設者ですね。
機械工や製材所の経営などを経てエジソン照明会社のエンジニアを務めてからフォードを創業していますので、手に職があって器用な人だったのでしょう。
また、大金持ちになっても小さな家に住み、質素な生活を変えなかったといいます。
フォードが残している他の言葉を見ても、「品質とは、誰も見ていない時にきちんとやること」「整理整頓の出来ていない工場に素晴らしい職人はいない」「奉仕を行う事業は栄え、利益だけを追い求める事業は衰える」など、とても実直な性格だったことがうかがえます。
この言葉はヘンリー・フォードが太っている知り合いに対して、健康法のひとつとして薪割り作業を自分でやることを勧める場面で出てくる言葉です。
しかし健康維持に限らず、幅広いことについて "自分でトライしてみればいいこともありますよ" という意味ですよね。私はこの言葉のそういうニュアンスが好きです。
この間、家のTVのチャンネル切り替えが、リモコンを使ってもTV本体のボタンを押しても全然できなくなりました。
電源のON/OFFを繰り返しながら何度やってみてもダメです。
基板が壊れたとすると修理を呼んでユニットを交換して「数万円はかかるなー」と思ったのですが、念のため電源コンセントをいったん抜いて刺し直しました。
回路がリセットされて復旧することがありますよね。しかしそれでも直らず・・・。
「やはり修理か」と観念しそうになりましたが、最後にダメモトでコンセントを抜いて数分間待ってから刺し直してみました。
「1分以上空ける」というのを何かで読んだ記憶があったからです。そうしたら直りました!ちょっとのことで数万円の出費を回避できてほっとしました。
また、つい先日はプリンターのインクが残っているのに印刷がかすれてきれいに出なくなり、ノズルのクリーニングを数回やっても直りませんでした。
「数年使ったし、ノズルがもう寿命か」と思ったのですが、念のためインクがまだ残っているカートリッジを1色新しいものに交換してみたらその色がきれいに出たので、全色交換したら元通りに印刷できるようになりました。
早々に諦めていたら、プリンターを買い替えて数万円出費するところでした。
このような小さなことも今回の言葉に当てはまるのだろうと思います。
それに、何かを修理することや出費を抑えることに限らず、例えばお惣菜を買うかわりにレシピを検索して自分で料理してみると、「自分で作れる料理がひとつ増えた」と楽しくなります。そういうことも当てはまりますよね。
そういえば「バッター種」や「ダシダ」というものは最近知りました。
ですので、いかに生活を楽しむかという点でも、自分でトライしてみるのは良いことだと実感します。うまくいかないことも多々ありますが、ダメモトだと思えば怖いものはありません。
皆さまも「自分で薪を割る」ことはありますよね。
何かおもしろいことをしておられましたら、そのお話を自分史動画や終活で作る動画に残しませんか。あなたらしい動画になると思いますので、ぜひご相談ください。
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吉川 友清
一分一厘舎代表。
映像作家、終活ライフケアプランナー・防災士・援農ボランティア。
2021年3月より自分史動画・終活動画制作専門の「My History Video」サービスを提供中。
制作・撮影・編集ほか、事業全般を担当している。