終活世代の言葉のスパイス(9) 「父親が子供に語ることは世間には聞こえないが、彼の子孫には聞こえる」
終活世代の言葉のスパイス 第9回です。
終活を始める年令に決まりはありませんが、定年後から80歳過ぎくらいまでのお歳をあえて終活世代と呼ぶなら、その皆さまの暮らしの中でひとつのスパイスになるような言葉を見つけてご紹介してまいります。
「終活世代の言葉のスパイス」第9回の言葉
父親が子供に語ることは世間には聞こえないが、彼の子孫には聞こえる(ジャン・パウル)
父親がたまに言うひと言は子どもに響くのかも
ジャン・パウル(1763~1825)はドイツの小説家だそうです。
調べてみたところ、たくさんの著作があってドイツでは多くの作家が影響を受けているそうですが、日本ではそのほとんどが翻訳されていないようです。
そんな方の言葉ではありますが、この言葉を知ったときは「本当?!」と思ってしまいました。何か引っかかる言葉です。
この言葉の意味合いやどんな文脈の中で出てきたのかを解説しているサイトをさがしても見つからず、どういうことなのか詳細は分かりません。
ですので、推測してみるほかなさそうです。
謎がいくつかあります。「なぜ母親ではなく父親なのか」「なぜ世間には聞こえないのか」「なぜ子どもには聞こえるのか」「なぜ子どもだけでなく『子孫』なのか」。
自分の父親と母親を思い出し、さらに一人の父親として自分が子どもに話してきたこと、妻が子どもに話していたことも思い出しながら考えてみました。
その結果の推測ですが、母親は子どもの健康や安全を守り、無事に成長するように、あれやこれやと始終たくさんのことを話しているように思います。
一方で父親は、自分自身がそうだったように子どもも、何かとうるさく言われるのは嫌だろうと考えるのではないでしょうか。
できるだけうるさいことを言わないようにして、子どもの好きなようにやらせて見守る。
そのうえで、どうしても言っておきたいことだけは言う。
それと、厳しい世の中で時々痛い目に遭いながらも、自分自身で経験して強く生きていくしかないと思っている部分もあるかなと。
父親はえてして、子どもにそんな接し方をしていると思います。
子どもから見れば、父親がたまに言うことは人生でのさまざまな経験を通して父親の体にしみついた本音と受け止めて、インパクトが大きいかも知れません。
一方で世間というか家族ではない人がその言葉を耳にしても、言っている言葉自体は世の中の常識のひとつに過ぎない平凡なものだったりしますので、この父親が言っていることの特別な重みが分からないかと思います。
父親が大切だと思っていることが子どもに伝わると、子どもはさらに自分の子どもにも同じことを言うのでしょうか。
子ども自身が本当に大切だと自分自身のものになっていれば、言うのでしょう。
そうして世代から世代へ、言葉や考え方がDNAのように家族の中で受け継がれていくこともあると思います。
自分史動画や終活の動画は、子どもや孫へ親の生きざまをドキュメンタリー・ムービーとして表現し、押しつけがましくなく自然な形で見せて、世代交代のバトンタッチを行うという側面もあります。
父親の場合の動画は、大事なことを遺言メッセージのようにまとめてから話すよりも、ご自身の人生での出来事を動画で振り返りながら、体にしみついた大事な考え方を短い言葉で言っていただいたり、場合によっては直接言葉にせず、その生きざまから感じ取ってもらうという構成にするのも良いと思います。
皆さまはどのように思われるでしょうか。
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吉川 友清
一分一厘舎代表。
映像作家、終活ライフケアプランナー・防災士・援農ボランティア。
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制作・撮影・編集ほか、事業全般を担当している。