いま人生の何キロ地点ですか?-NHK『ドキュメント72時間』

NHK『ドキュメント72時間』、9月10日の放送は『真夏の東京 幻のマラソンコース』でした。
この番組は「世の中、いろんな人がいるよね」ということだけでなく、私はそれぞれの人の気持ちに寄り添いながら見て、その人が発する光に照らされるように、自分自身を見つめて元気をもらえるところがとても好きです。
この日の放送では、東京オリンピックのマラソンが都内で計画されていたときのコースを3日間で歩きながら、道で出会った人に「あなたの人生は、マラソンに例えるといま何キロ地点ですか?」と問います。
人々の答えは「42kmくらい」「20km手前で、もう失速してる」「35kmのいちばん苦しいところ」とさまざまです。
競歩をしながら帰宅途中のサラリーマンは東京オリンピックの選考会に出た元選手で、出場を逃したのを機に引退して次の人生を始めているとか。「これまでは競技人生が全てだったので、いったん全部終わって、またゼロからのスタートです」。心情、お察しします。ぜひ頑張ってください。
美術系の大学で焼き物を勉強している大学院生は「(焼き物を)生業にしていきたいので、まだ始まっていないです」。なるほど、焼き物に人生を賭けているんですね。応援してます。
67才、タクシーの運転手さんは会社経営者だったそうですが、奥さんが10年前に亡くなった後は好きなことをして生きていこうと、ずっと好きだった車の運転を仕事に。10年前に再スタートしたんですね。お気をつけて。そしてお元気で。
63才の女性は長年連れ添ったご主人が亡くなって、5年前に家を売り払い都心のワンルームへ。「本戦はもう終わってます。あとはおまけ(の人生)です」。そうか、すごく大変だったんですね。充実したおまけでありますように。
このように「生まれた日がスタートで死ぬ日がゴールの、人生1回」というモノサシとは違う見方の人もたくさんいるのがおもしろいです。
私は、そうですね、35kmと38kmの間ぐらいかと思っていましたが、違う見方もできると思うとなんだか楽しくなりますね。
あなたは、いま人生の何キロ地点ですか?
自分史ビデオを作る時期は、この話に例えれば「人生1回きりのレースのゴール直前」でなくて良いと私は思いますが、いかがでしょうか。
当舎は自分史ビデオと自分史ムービー・自分史動画、終活ビデオと終活ムービー・終活動画を同じ意味で考えております。