言葉のスパイス(3)「できることが増えるより楽しめることが増えるのがいい人生」 

新聞連載記事

 言葉のスパイス 第3回は『「できること」が増えるより、「楽しめること」が増えるのが、いい人生。』(斎藤茂太)です。
今回は、「料理」も日常生活の中で人生を楽しむ方法のひとつになるかも知れないという話でもあります。

 ご存知のとおり、斎藤 茂太(1916-2006)は精神科医・随筆家です。北杜夫は弟ですね。
数々の名言を残していますが、これも「人生の中で楽しいことをたくさん作ろう」という考え方が前向きで、好きな言葉です。
しかしこの言葉自体は平凡といえば平凡なもの。
むしろその先の、「ではどうすれば楽しいことが見つけられるのか」という部分に関心が行きませんか?

 それに関して私がすぐに思い出すのは、ある新聞連載記事です。
読売新聞の土曜日の夕刊に「こぐれひでこの食悦画帳」という記事が連載されています。
イラストレーターの同氏がちょっとしたきっかけをもとにして料理のアイデアを思いつき、実際に作って食べてみた感想を書いている、料理のイラストつきエッセイです。
ほとんどの記事で美味しかったと書かれています。
レシピの紹介記事ではないので細かい分量までは書いてありませんが、だいたいは想像がつくので、自分でも作って食べてみたくなる読者もいるでしょうね。
この記事を話題にしたのは、この方が自分で楽しいことをたくさん作っている方だと思うからです。

 直近の記事では、TVドラマ(おそらく井之頭五郎さんが出てくるアレ)で見た『油揚げの納豆包み揚げ』を再現する様子が書かれています。
油揚げ・納豆・チーズという組み合わせが「本当にそんなにおいしいの?」と疑問に思って、自分で作って食べてみたそうです。
作り方は全てこぐれさんの推測。材料は、TVで出ていた普通の納豆ではなくひきわり納豆のほうがより美味しいのではないかと考えてアレンジしています。
その結果、「べらぼうにおいしかった」とのこと。
そう聞くと、一読者としても興味津々です。

 生活の中で得た料理のヒントを頼りに、作り方や材料を自分で想像したりアレンジしたりして組み立て、自分で料理して食べてみるということをすごく楽しんでやっておられる。
こうやって楽しみを作り出しているという姿に刺激を受けます。
この方は料理に限らず、いろんなことで楽しみを見つけているのかなとも想像します。
そして、すぐに自分でやってみるという身軽さが大切だと教えられます。

 「いやいや、連載記事の締め切りに追われて、ネタを探しているだけでしょう」と思う方もおられるでしょうか。
そういう部分も実際にはあるかも知れませんが、それでもこぐれさんが毎回楽しくやっているのは確かでしょう。


 この連載記事は、「楽しめることが増えるのがいい人生」と言われて「ではどうすれば楽しいことが見つけられるのか」と思ったときの、ひとつの例示だと思うのです。
そして、「料理」も人生を楽しむ方法のひとつになるというお話です。
何かご参考になれば幸いです。

 

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