終活動画のネタ(18)里芋を「こいも」と呼ぶとき、漢字は「子芋」か「小芋」か 

里芋の収穫

 終活世代の日常生活の楽しみに関する情報をお届けするとともに、実際にやっておられる方は終活動画を制作するときに入れるネタのひとつとしていかがでしょうかというご提案でもある「終活動画のネタ」シリーズ。
第18回は、里芋を「こいも」と呼ぶ地域では、漢字で「子芋」と書くのか「子芋」と書くのか、についてです。

 近くの農家さんからいただいた里芋の種芋を3月に2つだけ植えていました。追肥以外は何もせずにほとんど放置していたのですが、このあたりの農地でも収穫時期を迎えているので、先日掘ってみました。
写真のとおり、少し小さめの里芋が採れました。
何もしなかった割りには2株からこれだけ採れたので、期待以上の結果です。
親芋(写真中央・上の2つ)がかなり短いのは、高畝にしなかったからでしょうか。
子芋は収穫をもう少し後にすればまだ大きくなったかも知れません。
それでも料理するにはほど良い大きさとも言えます。
小芋にところどころついている孫芋はさすがに小さすぎて、これは衣かつぎにもできません(笑)。
子芋を翌日煮物にして食べてみました。問題なく、おいしくできていました。

 里芋にはいろいろな呼び方があるようで、関西の実家では「こいも」と呼んでいました。
「こいも」とは親芋の子どもという意味の「子芋」なのか、それともジャガイモやサツマイモなどより小さいという意味の「小芋」なのか、どちらなのだろうと気になって調べてみました。

 まず「里芋」と呼んでいる地域は、関東、東海、伊勢志摩、西山陰、九州あたりだという説があります。
山芋に対して人里で栽培されるという意味だそうです。
また農業用語としては全国的に「里芋」で統一されている模様です。

 「こいも」と言う地域は、畿内、山陽、能登、西武蔵とのこと。実家は畿内にあたるのでこのとおりです。
地域によっては「たいも」「つちいも」「どろいも」「ずいきいも」なども呼ばれ、他にも「いものこ」「ちんぬく」などたくさんの呼び方があるようです。地域ごとの食文化を感じます。

 次に、「こいも」は「子ども」という意味か「小さい」という意味かですが、今回いろいろなサイトで調べた限りでは「小さい」という意味だと説明されているところは見つからず、ほとんど「子ども」という意味で使われていました。
おせち料理では「子宝に恵まれるように」という縁起物とされているので、これも「子ども」のほうですね。

 それでは「こいも」は漢字で「子芋」と書くのか「小芋」と書くのか。
「子ども」という意味なら「子芋」と書くのかと思うところですが、そうでもないようです。
むしろ「小芋」と書いているサイトが多くて、「子芋」と書いているところはなかなか見つかりません。
「子芋」はあくまでも親芋の子と表現するときだけ使っているようです。
「子芋」か「小芋」かがはっきり決まっていないからか、「こいも」とひらがなで書いているところもかなり多いです。

 このように「子芋」と「小芋」のどちらが正しいのかは明確になりませんでしたが、「こいも」は「子ども」という意味で、書き方は「こいも」「小芋」が多いというのが今のところの結論です。


 里芋の呼び方が地域によってたくさんあるということは今回初めて知りました。
それだけ日本中で長い間栽培されて地域の食文化に溶け込んだ野菜ということなのでしょうね。

皆さまは里芋のことをどう呼んでいるでしょうか。
お住まいの地域やご出身の地域での呼び方について調べてみるとおもしろいかも知れません。


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