終活世代の健康趣味・街道歩き 第18回:中原街道(3)
終活を始める年令に決まりはありませんが、定年後から80歳過ぎくらいまでのお歳でまだまだ元気な方々をあえて終活世代と呼ぶなら、その皆さまの健康維持に最適な趣味のひとつが街道歩きではないかと思います。
街道歩きは一人でもふらっと日帰りのお出かけができて、電車賃程度の出費で済み、まとまった距離を歩いて足腰を鍛えられ、単発ではなく何回かの連続企画となる、まさに最強の趣味ではないでしょうか。
関東・甲信で日帰り可能な範囲の街道歩き情報をお届けするこのシリーズの第18回、中原街道の第3回です。
三ツ境から寒川まで
相鉄線の三ツ境駅付近からJR相模線の寒川駅まで約16kmを歩きます。
この区間は全体的に見れば坂を下っています。丘陵地からだんだん海に向かっているという地形です。
距離も短いし、下りなので楽だと思ったのですが、前回の足の疲れが残っているせいで、そうでもなかったです。
三ツ境駅の "相州蕎麦" へ7:00の開店とともに入り、朝食の蕎麦を食べてスタートです。
瀬谷区・大和市・綾瀬市はほとんど住宅と店舗の街並みが続いています。
その先は藤沢市に少し入りますが、野菜の畑が目立つようになり、サトイモ・白菜・にんじんなどが無人直売所(庭先販売)に並んでいます。
植木農家や造園業も多いです。寒川町に入るとまた住宅地が増えてきます。
綾瀬で厚木基地の滑走路の南端を通りかかりました。飛行機が真上を通るので、中原街道の北側は基地、すぐ南側にある公園の土手は多くの航空マニアがカメラを据え付けて待ち構える陣地と化していました。
このような地味な街道でもあえて歩く理由は3つあります。
ひとつ目は、歩いたことのない道を初めて歩くということの楽しみそのものです。この楽しみを持っている方は街道を選びません。
二つ目は、例えば16kmもの距離をウォーキングしようと思うと、家の周辺を周回するよりも街道をまっすぐ進んだほうが景色を楽しめてモチベーションになるからです。
三つ目は、いろいろな地域の街道を歩くとそれぞれの街に詳しくなるからで、車でただ通り過ぎるよりもずっと、その地域への親近感が増します。
このことは自分史動画や終活の動画制作にも生かされていて、お客様の地域の近くを歩いたことがあれば、ひとつのご縁を感じます。
首都圏周辺では群馬・栃木・茨城・埼玉・千葉・山梨・長野・福島・静岡の街道も歩いているので、東京・神奈川以外の各地域もだいぶ分かるようになりました。
中原街道の沿線にも、終活動画の制作でおじゃましたお客様が住んでおられます。
自転車の危ない運転を見かけて思うこと
ところで、2022年11月1日から自転車の悪質な交通違反に対して赤切符が交付されるようになり、自転車に乗る人が複雑な交通ルールに戸惑っていることが報道されています。
この区間を歩いているときも、歩行者に対して危ない運転をしている自転車を見かけましたし、逆に自転車のほうが危険な狭い車道などを走らされている箇所もありました。
自転車は1978年改正の道路交通法で法定義され、同時に軽車両に分類されたため、車道を走るのが原則となります。
「歩道を走るのは原則NG」と話題になったのは2008年の改正時以降だそうですが、自転車による歩行者への加害事故が増加したことなどを受けて、この時の法改正では自転車は基本的に車道を走らなければならないことが改めて確認されるとともに、「例外的に歩道を通行できる」ケースを明記したに過ぎません。
つまり、少なくとも1978年以降はずっと「歩道を走るのは原則NG」だったのですね。
このことはご存知だったでしょうか。私は全く知りませんでした。
これほど多くの国民が毎日の生活に関係のある法律で、これほど誤解されているものは他にあるでしょうか。
2008年以降も歩道を走る自転車が多くて歩行者への加害事故が多発しているのと、軽微な交通違反に課せられる青切符が自転車には適用できないため違反が事実上放置されてきたのを改めるべく、今回の法改正で厳しく罰せられるようになったそうです。
報道では、信号のある交差点では原則として車と同じ信号機で渡る必要があることを知らずに歩行者用信号機に従って運転し、赤切符を切られた人のとまどいが書いてあったりします。
また、自転車側が正しく守っていても、車の運転手のほうがそのルールを知らず、歩行者用信号機が赤の時に(車の信号機が青なので)突っ込んでくる自転車を予測できずに左折や右折で轢きそうになったり、信号無視だと勘違いして怒鳴る運転手もいることなども紹介されています。
国民の今の理解度から考えれば、こうしたことは日常的に十分起こり得ますよね。
「例外的に歩道を通行できる」ルールというのも多岐にわたっていて、これらを正確に理解してもらおうとするなら自転車の運転を試験合格による免許制にしないと無理だと思いますし、車の免許教習でも詳細に取り上げなければならないはずです。
しかしそこまでやっても、実際の現場は状況が個々に違うため、やっていいこと、だめなことをその場で瞬時に判断するのは困難です。
自転車の交通ルールの詳細や今回の法改正の内容については警察庁のこのサイトをご覧ください。
自転車は街中至るところで違反していますので、警察も目が届きません。
赤切符の交付は、警察としてはもはやそれしか対策しようがないということかも知れませんが、これで自転車の加害事故が減少するでしょうか。
数年後には統計で明らかになるでしょう。
次回は寒川駅から再開して平塚までの最終区間を歩きます。
自分史動画や終活で作る動画に街道歩きの様子を入れるのもいいと思いませんか。ご希望の際は、可能な限り同行撮影させていただきます。
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吉川 友清
一分一厘舎代表。
映像作家、終活ライフケアプランナー・防災士・援農ボランティア。
2021年3月より自分史動画・終活動画制作専門の「My History Video」サービスを提供中。
制作・撮影・編集ほか、事業全般を担当している。