終活世代の健康趣味・街道歩き 第3回:甲州街道 

甲斐の名所・猿橋

 終活を始める年令に決まりはありませんが、定年後から80歳過ぎくらいまでのお歳でまだまだ元気な方々をあえて終活世代と呼ぶなら、その皆さまの健康維持に最適な趣味のひとつが街道歩きではないかと思います。
一人でもふらっと日帰りのお出かけができて、電車賃程度の出費で済み、まとまった距離を歩いて足腰を鍛えられ、単発ではなく何回かの連続企画となる趣味。
そのような街道歩きはまさに最強の趣味ではないでしょうか。

 このシリーズでは、関東・甲信で日帰り可能な範囲の街道歩き情報を何回かに分けてお届けします。
(当舎の所在地が神奈川県のため関東・甲信の情報となりますことをご容赦ください)

 第3回は甲州街道です。

 JR中央本線にある程度アクセスしやすい方なら、甲州街道は途中から特急を利用すれば、計210kmの全区間日帰りで歩けると思います。
個々の見どころについての解説は書籍の記載が圧倒的に詳しいので、そちらをご覧ください。
甲州街道の解説本はそれほどないのですが、歩行地図の正確さや見どころ解説の詳しさの点で「ちゃんと歩ける甲州街道」(八木牧夫 著)がお薦めです。

 五街道とも出発地は日本橋ですので、甲州街道も日本橋スタートです。
橋からすぐの日本橋交差点を西に折れ、東京駅構内を通って和田倉橋へ、その後はお濠に沿って半蔵門まで進みます。
ここはランニングのメッカで、前から多数のランナーが走って来るので、歩いているとちょっとアウェーな気分になります。
半蔵門交差点でやっとランニングコースから離れて新宿通り(国道20号)へ。

新宿から名前が甲州街道に変わりますが、この先も20号線が基本ルートになります。

 新宿から府中までは京王線、谷保でJR南武線、日野から先はずっとJR中央本線が行き帰りをサポートしてくれます。
私は八王子へはある程度アクセスしやすいので、笹子までは各停で、その先は特急と各停を組み合わせて、日帰りで歩きました。
休日の朝、西へ向かう中央本線は登山客やハイキング客が多くてびっくりします。まるで「アウトドア列車」ですね。

 鉄道から離れる区間は2回の山越えなどいくつかありますが、そこは一気に歩き切るように計画すれば問題ありません。
高尾の小仏バス停で登山やハイキングの人たちがたくさん降りてきて、そこから途中までは登山ルートを一緒に歩くことになります。
登山ルックでバッチリ決めている人を見かけるかも知れませんが、街道歩きの方はそこまでの恰好は不要です。

 山を越えると相模湖・神奈川県ですが、藤野の先で甲斐へ入ります。
そこから鳥沢までは鉄道駅がありませんので歩き切ります。
日本三大奇橋の猿橋(上の写真)は見ものですので、見たことがない方はぜひお立ち寄りください。

 笹一酒造と笹子餅のみどりやを越えて笹子駅に着くと、そこから甲斐大和まで笹子峠の山越えになります。
新選組の生き残り達(甲陽鎮撫隊)が甲府城入城を目指して大砲を引っ張り上げながら険しい山を越えたという話を思い出しつつ歩き、相当苦労したのだろうと思いました。
 途中、クマ出没注意の看板(下の写真)があったりしてドキっとしましたが、気になるようでしたら事前に最近クマが出ているかどうか情報収集したり、熊鈴やラジオを携行しましょう。

 山を越えると甲府盆地。下り坂が続くので一息つきながら、甲府を目指します。
ただし、甲州街道は甲府で終わりではなく、下諏訪まで続きます。
韮崎を過ぎて長い七里岩を見ながら歩き、台ケ原の七賢(酒蔵)や信玄餅の元祖・金精軒に立ち寄りますが、この区間はちょうど良いところに駅がありません。
サントリー白州工場から小淵沢駅まで送迎バスが出ているのを思い出し、工場見学を絡めてバスに乗せてもらうためサントリーまで歩きましたが、この街道で一番きつい長距離歩行となりました。

笹子峠の山道

クマ出没注意看板

 その先の蔦木から信濃に入ります。
茅野まで行くと諏訪大社四社の上社があります。
せっかくの機会なのであわせて四社めぐりもしようと、街道を離れて上社前宮・本宮まで足を延ばし、バスと徒歩で元の分岐点まで戻ります。
上諏訪の街道沿いにある酒蔵の五蔵めぐり(舞姫、麗人、本金、横笛、真澄)をしてから諏訪湖畔の上諏訪温泉で自分へのご褒美として初めて一泊し、最終日は下諏訪へ。
諏訪大社の下社春宮へ先に立ち寄り、下諏訪駅まで戻って今度は下社秋宮へ。これで四社めぐりも完了です。
旅の安全に感謝して参拝し、そのすぐ裏手にある中山道との合流地点が甲州街道の終点です。

 私が歩いたのは秋でしたので、高尾のいちょう並木が黄色に染まり、家々の柿の木になる実がだんだん赤くなっていくのを感じながら、山あいの街道を歩いていくのは楽しかったです。
日帰りの継ぎ打ちで終点まで行けて、最後は四社めぐりと五蔵めぐりに温泉というクライマックスもあり、またいつか歩きたいと思うほど素晴らしい街道です。
  

 自分史動画や終活の動画に街道歩きの様子を入れるのもいいと思いませんか。ご希望の際は、可能な限り同行撮影させていただきます。     

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街道歩きと自分史動画

私にとって自分史動画の制作は街道歩きと共通する部分があります。旧街道の魅力は古いものが残っているところです。いったん無くなってしまうと二度と復元できないものを後世へ残していくことは大事です。人が生きてきた中でのいろんな思いや人生の歩みを記録して残すことも同じように大事なことだと思います。

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終活世代の健康趣味・街道歩き 第4回:日光街道

「終活世代の健康趣味・街道歩き」の第4回、日光街道です。 日光街道は、日本橋から日光・鉢石の日光橋まで計140kmのおおむね平坦な街道です。交通の便がよく、比較的近距離なので、継ぎ打ちの日帰りで歩ける方が多いと思います。終点近くの杉並木が素晴らしく、ゴールは日光東照宮ですので励みになりますね。

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一分一厘舎代表。
映像作家、終活ライフケアプランナー・防災士・援農ボランティア。
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制作・撮影・編集ほか、事業全般を担当している。