自分史ビデオのワンシーン(4) 自分の読書について自分史ビデオで話しませんか

当舎の自分史ビデオに入れるシーンは人生を振り返るインタビューだけでなく、他にも「その方らしさ」が出ているさまざまなシーンを入れることができます。
では何を入れましょうか?
その例をひとつずつ取り上げてご紹介するシリーズの第4回、今回は読書がお好きな方へのご紹介です。
総務省が行った65才以上の方への調査では、自分の趣味に読書をあげた方は2番目に多く、30%を超えています。
女性のほうが多いかと思いきや、男女差は意外なことにほとんどなく、性別にかかわらず読書を楽しんでおられるようです。
また、多読でもなく一日の読書時間も短い方など、「趣味は読書です」と言うほどではなくても、読書を日常生活の中でささやかな楽しみとしている方が多くおられますので、実際にはかなり多くの方が読書に親しんでいるのではないかと思います。
今までに読んだ本の中で「とくに好きな本」というのは、誰でもいくつかあるでしょう。
それらの本を数冊選んで、自分史ビデオの中にそれらを紹介するコーナーを入れては如何でしょうか。
これが今回の趣旨です。
世間には星の数ほど本があり、新刊も続々と出てきますので、実際に読める本はごくわずか。
知らないままの本もいっぱいあります。
本屋で手に取ったり読んでみようと思う段階でも、人によって違う本を選びますし、読んだ中でいいと思った本はさらに千差万別です。
ですので、紹介する本にはおのずとその方の個性が出ますし、その本の好きなところにもその方らしい視点が溢れます。
また、印刷された紙の本が好きな人、本屋でカバーをかけてもらうのがいいという人、本が家に溜まっていくのが嫌で電子書籍に変えたという人、電子書籍は文字を拡大して読めるのがいいという人、いつもAmazonで買う人、古本屋でさがして安く買っている人、図書館で借りている人、そういう好みも人によってさまざまです。
昨今、読書サークルやビブリオバトルで自分が推す本を紹介し合うという活動も、たくさん行われるようになりました。
おもしろい本を紹介してほしい人、他の人の視点を参考にしたいという人はすごく多いです。
一般市民が本の紹介に参加できるという部分も、そうした活動に支持を集める理由でしょう。
それらへ積極的に参加している方もおられると思いますが、一方で、わざわざそうしたところに出て、人に本を勧めたりアピールを競い合ったりすることは好まないという方も多いでしょう。
ビデオの中で好きな本のことを話すのはあなたらしさを知ってもらうためであり、あなたが長年の人生の中で本を読んできた証し、生きてきた証しそのものです。
その結果、もし紹介したことがきっかけでビデオを見た人にその本を読んでもらえればうれしいことですし、読んでもらえなくてもあなたらしさが伝わればそれでいいと思いませんか。
書評家のように気の利いた評論ができなくても、何も問題ありません。
撮影のしかたは、本を手にとって(あるいは表紙を画面に表示した電子書籍端末を持って)自由にお話しいただく方法のほか、こちらよりいくつか質問をして答えていただく方法もあります。
質問は、例えば「この本と出合ったきっかけは?」「何才頃に読みました?」「ここに選んだ理由は?」「どういうところが好きですか?」「この本にまつわる思い出は何かありますか?」等々です。
それらの進め方はご相談して決めていければと思いますので、ご心配はいりません。
「人に話せるほど立派な趣味は何もしていないし、自分史ビデオを作るといっても、入れるネタが見つからない」とおっしゃる方も結構多いです。
しかし実際には、ご自身が生きてきた証しを自分史ビデオで残すにあたって、立派な趣味というのはとくに必要ではありません。
大事なのは、カッコいいビデオにすることよりも、「あなたらしさ」を表現することなんです。
そしてその材料は、趣味というほどのことではない日々の生活の中でも見つけることができます。
読書はそのような材料として最適なもののひとつですので、お薦めいたします。
ぜひ一度、実際に好きな本を数冊選んで紹介の内容を考えてみてください。
あなただけの、あなたらしさがよく出たお話ができると思います。
当舎は自分史ビデオと自分史ムービー・自分史動画、終活ビデオと終活ムービー・終活動画を同じ意味で考えております。