終活年賀状(年賀状じまい)を出すか出さないか 

年賀状の投函

 年賀状を出すのを今年限りにするかしないか、年末が近づいてくると気になっている方もおられると思います。そこで、今回は終活年賀状(年賀状じまい)について考えてみたいと思います。

 ある程度高齢になった方が終活の一環で年賀状も断捨離したり、老いとともに書くのが大変で出来なくなってしまうこともありますが、高齢者に限らずSNS等の代替手段の普及により、現役世代でも年賀状じまいをする方がおられるとのこと。
もっと若い世代は、そもそも出す習慣がなく育ってきた人もかなり多いようです。
電子メールやSNSが無かった時代を長い間生きてきた世代はお正月に年賀状がたくさん届くのを楽しみにしてきたものですが、ペーパーレス化や費用の問題もあり、いずれ世代交代とともに年賀状の交換はさらに減っていくでしょうね。

 年賀状の発行枚数は日本郵便から毎年発表されており、そのデータをつなぐと経年推移が分かります。
2003年に44億枚をピークとして、それ以後は減少傾向となりどんどん減少しています。
一方で葉書代は段々値上げしていて、まとまった枚数を買うとかなりの金額に。

 上記のように全く書かない若年世代の増加は影響しているはずですが、葉書の値段が高くなったこともあり、毎年書いている人でも出す枚数を減らしてきているのではないかと思われます。
ある意味、既に「一部断捨離」を進めてきているのかも知れません。

年賀状を書く

 どなたかから、終活年賀状を受け取ったことはお有りでしょうか。
終活年賀状に関心を持っている人は約6割で、実際に終活年賀状を出した人は約6%、という調査が数年前にあったようです。
しかし一旦やめた後、何らかの理由で再開した方もいたとのこと。
この調査は実施元が既に開示をやめているため詳細が分かりませんが、65歳以上では半数を超える方が終活年賀状を受け取ったことがあり、受け取った方の7割近くは寂しく感じたとのことです。

 このため、終活年賀状の書き方を紹介する記事等においては”絶縁状でないことを示すべき”としていて、年賀状をやめる理由を書いて「年賀状をやめるだけで付き合いは今後も続けていきたい」旨を伝えるとか、全員に対して同じように出していると伝えるとか、今後はSNSや電子メールで連絡する等の代替策を書くとか、いろいろと気を遣うことを勧めていたりします。
このとおり書かなければならないとすると、終活年賀状を書くこと自体も大変ですね。
どんな書き方をしたとしても受け取った側には寂しく思われる方もいる、ということを覚悟しておかなくてはならないように思います。
このあたりを思い切ってできないと、終活年賀状を出すのは難しいかも知れません。
  
 「それなら完全廃止ではなく、出す枚数を減らして負担を軽減しよう」と考えても、通信面の内容が手抜きになってもいけないので、作成の労力はあまり変わらないのではないでしょうか。

 私は近々、年賀ハガキを書く代わりにA4版の電子新聞のようなものを作ってメール等で送る方法に切り替えようかと考えています。
ハガキが高いのと、紙面が小さくて情報をたくさん乗せられないのが理由です。
絶縁したいとは思いませんので、これもひとつの方法ではないかと考えています。
お年玉くじを楽しみにしている方や、昔どおりに郵便局から配達されてくるのがお好きな方には申し訳ないのですが・・・。

 以前に大変お世話になった方や年賀状のやりとりだけが続いている古い友人等、お互いになんとか元気にやっていることを年に1回確認できるのも大事なことと思っています。

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一分一厘舎代表。
映像作家、終活ライフケアプランナー・防災士・援農ボランティア。
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