終活年賀状(年賀状じまい)を出すか出さないか

12月15日から年賀状の受付(引受)が開始されました。年賀状を出すのを今年限りにするかしないか、この時期になると気になっている方もおられると思います。そこで、今回は終活年賀状(年賀状じまい)について考えてみたいと思います。
ある程度高齢になった方が終活の一環で年賀状も断捨離したり、老いとともに書くのが大変で出来なくなってしまうこともありますが、高齢者に限らずSNS等の代替手段の普及により、現役世代でも年賀状じまいをする方がおられるとのこと。
もっと若い世代は、そもそも出す習慣がなく育ってきた人もかなり多いようです。
電子メールやSNSが無かった時代を長い間生きてきた世代はお正月に年賀状がたくさん届くのを楽しみにしてきたものですが、ペーパーレス化や費用の問題もあり、いずれ世代交代とともに年賀状の交換はさらに減っていくでしょうね。
年賀状の発行枚数は日本郵便から毎年発表されており、そのデータをつなぐと経年推移が分かります。
2003年に44億枚をピークとして、それ以前は増加傾向、それ以後は減少傾向にはっきりと分かれていて、今年2021年(令和4年用)の発行枚数は18億枚です。
2016年の29億枚以降は減少ペースを速めており、とくに葉書の値段が52円から62円に10円も値上げされた2017年は25億枚と前年から4億枚の大幅減、また2020年は前年から5億枚の大幅減で19億枚となっています。
近年の周辺状況としては、2017年に終活年賀状が話題となり、2019年に葉書の値段が消費税増税分のカサ上げで63円に引き上げられています。
また、一人当たり平均の年賀状発行枚数を計算したデータが「年賀葉書の発行枚数などをさぐる(2020年8月発表版)」という記事に書かれています。
これによるとピークは2003年の一人当たり34.9枚で、以後減少に転じて2020年はその半分以下の15.4枚でした。
売れ残りもあるので、実際に出している平均枚数はもっと少ないことになります。
上記のように全く書かない若年世代の増加は影響しているはずですが、葉書の値段が高くなったこともあり、毎年書いている人でも出す枚数を減らしてきているのではないかと思われます。
ある意味、既に「一部断捨離」を進めてきているのかも知れません。
どなたかから、終活年賀状を受け取ったことはお有りでしょうか。
終活年賀状に関心を持っている人は約6割で、実際に終活年賀状を出した人は約6%、という調査が数年前にあったようです。
しかし一旦やめた後、何らかの理由で再開した方もいたとのこと。
この調査は実施元が既に開示をやめているため詳細が分かりませんが、65歳以上では半数を超える方が終活年賀状を受け取ったことがあり、受け取った方の7割近くは寂しく感じたとのことです。
このため、終活年賀状の書き方を紹介する記事等においては”絶縁状でないことを示すべき”としていて、年賀状をやめる理由を書いて「年賀状をやめるだけで付き合いは今後も続けていきたい」旨を伝えるとか、全員に対して同じように出していると伝えるとか、今後はSNSや電子メールで連絡する等の代替策を書くとか、いろいろと気を遣うことを勧めていたりします。
このとおり書かなければならないとすると、終活年賀状を書くこと自体も大変ですね。
どんな書き方をしたとしても受け取った側には寂しく思われる方もいる、ということを覚悟しておかなくてはならないように思います。
このあたりを思い切ってできないと、終活年賀状を出すのは難しいかも知れません。
「それなら完全廃止ではなく、出す枚数を減らして負担を軽減しよう」と考えても、通信面の内容が手抜きになってもいけないので、作成の労力はあまり変わらないのではないでしょうか。
私は今年も通常どおり出します。
以前に大変お世話になった方や年賀状のやりとりだけが続いている古い友人等、お互いになんとか元気にやっていることを年に1回確認できるのも大事なことと思っています。
当舎は自分史ビデオと自分史ムービー・自分史動画、終活ビデオと終活ムービー・終活動画を同じ意味で考えております。