「まだはもうなり」 が自分史動画や終活で作る動画の制作タイミングと実感した事例
『もうはまだなり、まだはもうなり』という言葉について考えてみたいと思います。
調べてみると、この言葉はもともと株式などの投資にまつわる相場格言のひとつだそうで、買い時・売り時の判断に使う戒めの言葉だったとのこと。
「もう買い時(売り時)」と思うと、それは「まだ買い時(売り時)ではない」、「まだ買い時(売り時)ではない」と思うと、それは「もう買い時(売り時)」という教訓です。
いまは投資以外のことにも広く使われています。
当舎のお客様の事例から
自分史動画や終活で作る動画の制作時期に関しては、『まだはもうなり』はそのとおりと思いますが、『もうはまだなり』という考えは避けたほうが良いです。
つくづくそう思う出来事が、先日もありました。
あるお客様から「親御さんの終活の動画を作ってほしい」とご依頼があり、制作をはじめていたところ、親御さんの容態が急変して帰らぬ人になられるという、大変な出来事でした。
制作中に療養のため一時的に入院されたのですが、数週間で退院されると伺っていて、その後完成させていく予定でした。
ところが、医師も想定外だったそうですが、入院中にご体調が急に悪化されたとのこと。
お客様より動画制作を少し急いでほしいとお申し出をいただいた、そのわずか数日後のことでした。
ご年令はその世代の方の平均余命よりも若く、いっそう残念です。
お客様は「もう少し早く進めておけばよかった」とおっしゃいましたが、この作品は少し落ち着かれてから最後まで完成させることになりました。
これがもう少し早く起こっていたら、この動画制作は断念されていたかも知れません。
私の母親も同じような経過でした
実は私の母親も、病名は異なりますが似たような経過でした。
手術で完治するはずでしたが、想定外の要因で急激に容態が悪化し、それからわずか2週間で亡くなったのです。
64才と若かったこともあり、われわれ家族にしてみれば「退院できると聞いていたのに話が違うではないか」という無念な思いでいっぱいでした。
本人が一番悔しかったでしょう。
時にはこのようにやるせないことが起こってしまいます。
当舎はいつも「自分史動画や終活で作る動画の最適な制作時期は、お元気なうちがベストです」と申し上げています。
この趣旨は、主に「映像に残すなら、普段どおりのお元気なお姿や自然な笑顔のほうが良いでしょう」という日常的な範囲のことです。
しかしこのような点から考えても、やはり「まだはもうなり」と考えたほうが良さそうです。
自分史動画や終活動画の制作タイミングを逃されませんように願っております。
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吉川 友清
一分一厘舎代表。
映像作家、終活ライフケアプランナー・防災士・援農ボランティア。
2021年3月より自分史動画・終活動画制作専門の「My History Video」サービスを提供中。
制作・撮影・編集ほか、事業全般を担当している。