自分史動画のワンシーン(18) 梅干しを漬けるのは年令が高いから?

「自分史動画のワンシーン」の第18回。今回は梅干しを漬けるシーンについてです。
「梅干しなんてどこでも買えるのに、わざわざ自分で漬ける理由は何だろう」と考えてみると、ひとつは楽しいからです。塩で漬けると中から梅酢が出てきて3日くらいで完全に水没するのは見ていて毎回不思議ですし、赤紫蘇を加えると梅酢と反応して鮮やかな赤色に発色するのも楽しいです。土用干しするのも真夏の風物詩で季節を感じられますし、たいした手間もかかっていないのに、完成すれば満足感も得られます。
私は「梅はその日の難逃れ」という言い伝えを結構信じているほうでして、大事な日の朝はおまじないとして食べます。また、街道歩きや屋外でのビデオ撮影時は、現場で立ったままでも食べられるおにぎりを作って持って行きますが、梅干しは塩鮭とともに好きな具材です。
上の写真は赤紫蘇を入れた直後の状態です。今回は漬け始めから3日後、白梅酢があがってすぐに赤紫蘇を加えました。梅が顔を出しているのは写真撮影のためで、このあと中蓋を敷いて重石を乗せ、赤梅酢の中に水没させたので色ムラにはなりません。
この日はちょうど妻が夕方に野菜の直売所へ寄ってきたそうで、「売り切れが多かったけど、そう言えば梅はたくさん残ってたよ。最近は梅干しを作る人も減ってるのかねー」とのこと。
そうかも知れないと思って梅干しの消費動向を調べてみたら、消費額全体では近年それほど落ち込んでいないものの、年令が高い人ほど梅干しを食べていて、若い人はほとんど食べていないことがデータにはっきり出ています。自分で漬ける人も、おそらく大半は年令の高い人なのでしょう。
コンビニおにぎりの人気ランキングでも梅は上位に入っていないですね。若い人が避けている主な理由は、あまりにも酸っぱいのが苦手だからと言われています。梅干しを子どもの頃から食べ慣れないまま大きくなった模様です。
塩分の摂り過ぎがいけないと言われる世の中で、梅干しは避けたい食品として真っ先に思い浮かべる食品のひとつですよね。
それに、昔は「日の丸弁当」が象徴しているように、白飯を食べるために最低限必要な梅干し・漬物・佃煮・ふりかけなど塩分の強い少量のおかずだけでごはんを食べる習慣がありましたが、やはり今よりも貧しかったからでしょう。今は栄養バランスも気にしますし、おかずの種類がいろいろあるので、梅干しが食卓に無くても全然困りません。昔の食習慣で味を覚えている人が引き続き食べる食品になってしまったのかも知れません。
私が梅干しを漬けるのは味噌造りなどとともに日本の伝統食文化に関心があるからでもあります。それでも、梅干しを漬けるのは私の年令が高いほうだからなのでしょう。今回の梅干し作りではそんなことを考えさせられました。
梅干し作りの様子を自分史動画のワンシーンに入れては如何でしょうか。撮影のチャンスは漬け込み時・赤紫蘇投入時・土用干し時・完成時の4回ありますが、見栄えのする土用干し時と完成時がお勧めです。毎年漬けている方はあなたらしさが表現できますし、今年初めて挑戦する方にはよい記録になります。
小さいお子さんやお孫さんを誘って一緒に作業すると伝統食文化の食育にもなりますし、楽しいシーンができそうです。ぜひお考えになってみてください。
関連記事
自分史動画のワンシーン(5) 料理しているシーンを撮影します
今回は男性・女性を問わず、料理をしている方へのご提案です。ご自身が料理しているシーンや、出来上がった料理を食べているシーンを撮影して、自分史動画に入れませんか。料理は多くの人が生活のためにしていることですが、個性やその人らしさが出やすいものでもありますので、動画に入れる材料のひとつとしてぜひお勧めしたいと思います。
自分史動画のワンシーン(17) 「魚は切り身や開きの姿で泳いでると思っている子ども」に私たちが教えられること
「それは都市伝説だ」と言う人もいますが、実際にそういう子どもに接している人は今でもいるようです。私たちは子どもたちに何をしてあげられるでしょうか。世代から世代へ伝えていくことの大切さを考えてみたいと思います。